RA治療 TNFα阻害薬 結核再発
Usmle q&aから学ぶ
関節リウマチの治療はおもにDMARD(疾患修飾性抗リウマチ薬、メトトレキサート)、生物学製剤いわゆるバイオ、NSAIDsなどがある。
今回のバイオ製剤を勉強する。TNFα阻害薬、CTLA4阻害薬、抗IL-6抗体がある。
抗TNFα阻害薬には3種類のモノクローナル抗体があり、infliximabはキメラ型、adalimumab, golimumabは完全ヒトモノクローナル抗体だ。
TNFはRAでの関節炎の病態の上流に位置するメディエーターなので、研究、実績が積まれてきた。etanerceptはTNF受容体2とIgG1のFc部分を共有結合させた可溶性タンパクである。上記の阻害薬は、RAの症状と徴候を軽減させ、関節破壊の進展を止め、さらに生体機能とQOLを改善する。TNFα阻害薬とMTXの併用はベネフィットが大きい。
注意点としては、活動性のある感染症患者やこれらの薬物に対して過敏性のある患者には投与しない。また、慢性B型肝炎感染、クラスⅢ,Ⅳのうっ血性心不全では禁忌となる。治療上の懸念として、重症な細菌感染、日和見感染、潜在結核の再活性化を含む感染リスクの上昇。このため、抗TNF療法開始前には、すべての患者に対して潜在性結核のスクリーニングを実施する。
実際はどうなのか次の論文を訳して考えてみる
Abstract
Objective:TNFα阻害薬はRA治療を大幅に改善しているが、TBのリスクを上げている。etanercept(ETN), adalimumab(ADA), infliximab(IFX), golimumab, and certolizumab pegolの5種は市場で現在出回っている。この記事では、RA患者へのこの5種の投与によるTB感染のリスクを評価しようと思う。
Methods:著者たちは、TNFα阻害薬対コントロールでのRCTと、さらにTNFα阻害薬とコントロールでの登録・縦断的コホート研究をPubMed, EMBASE, COCHRANE library, OVID, and EBSCOからサーベイした。このメタアナリシスには、the Mantel- Haenszel testがrisk ratioを分析するのに採用されている。
Result:私たちは50個のRCTと13個の非RCTを取り扱った。RCTではTBのリスクに著明な差は認められなかったが、これはRCTの観察期間が短いためである。非RCTでは、TNFα阻害薬はRA患者でよりTB感染に関係し(RR 4.03, 95% CI 2.36-6.88)、TB発症率はETNと比較してIFX, ADAでそれぞれ2.78倍、3.88倍だった。さらに、潜在結核への予防治療は65%までTBリスクを下げることが分かった(RR 0.35, 95% CI 0.15-0.82).
Conclusion:このstudyはTNFα阻害薬を使用するRA患者でのTB感染リスクの上昇を実証した。さらにTNFα阻害薬の中で、ETNはTB感染の発症がより少ない。またこのstudyは、RA患者の潜在結核の予防治療の必要性を提案しています。
へーーーー面白いね!!!なんか論文のアブストラクトがヌル――っと訳せるようになってて嬉しいけど、今、google翻訳がすごいし、速いし、ほぼ正確だから俺みたいな中途半端な英語力は不要なのかもしれないなーー
という事で、冬休み後半は非常にブログ記事を低い質で出していたのですが、いろいろ大変でした。一応、ブラインドタッチはかろうじてできるようになりました。
1月8日からポリクリなのでゆるゆる更新します。ありがとうございます
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