uta-4city 医大生ブログ

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紫斑 鑑別 学生的

 

『紫斑を呈する疾患は何か』

と諮問されたので調べました。

 

 

血小板の機能が崩れてるか、そもそも血小板ないかなどなどありますが

調べたらところ1)

 

まず紫斑とは紫から鮮紅色を呈する斑で皮内出血により生じる。血液は血管外へ漏出しており、硝子圧法により退色せず、これで紅斑と鑑別

  •  点状出血( petechia)ー直径2mm以下の小さなもの
  • 斑状出血( ecchymosis)ー10~30mm程度の大きなもの
  • 血腫( hematoma)ーさらに大きく隆起するもの

 

紫の色調は出血が起こってすぐは、鮮紅色に近く、時間経過とともに褐色調へ変化

 

血管炎によるものかそれ以外かは浸潤性かどうかによる

 

 

紫斑が生じる原因は

  1. 血管の異常
  2. 血流の異常
  3. 血小板の減少や機能異常
  4. 凝固因子の異常
  5. 原因不明

 

1.血小板減少性紫斑病:

定義は血小板減少( 10万/ mm3以下)に伴う紫斑の総称。

打撲などによる皮下出血をきたしやすなり、3~5万以下になると自覚なく点状出血や斑状出血を生じる。

  • 免疫性血小板減少性紫斑病(ITP)
  1. 臨床経過から急性型(6ヶ月以内に治癒)と慢性型とに分かれる。
  2. 皮膚症状ー自覚のない点状出血や斑状出血が主体
  3. 診断ー除外診断による。偽性血小板減少症や続発性血小板減少性紫斑病、IgA血管炎、血友病をruled out する必要がある。IgA血管炎は関節痛や腹痛などの全身症状をきたし、血友病は関節内出血などの深部出血を認める点でruled outされる
  • 続発性血小板減少性紫斑病




2. クリオグロブリン血症

本症は種々の原因のよるクリオグロブリンが出現し、血管炎症状を呈する。

クリオグロブリンの構成要素により臨床症状が異なり1型から3型に分類される。



  •  症状:中年に好発。寒冷暴露などで下肢などに点状出血や斑状出血、リべドやRaynaud現象などを生じる。
  • 合併症:
  1. Ⅰ型では多発性骨髄腫、マクログロブリン血症
  2. Ⅱ型は、悪性リンパ腫、関節リウマチ、シェーグレンsynd、B・C肝炎
  3. Ⅲ型は膠原病(SLE、DM、RA)、感染症伝染性単核球症)、腎炎

 

 

3.色素性紫斑病

4.老人性紫斑

5.単純性紫斑

6.ステロイド紫斑

7. IgA血管炎ー両側の下腿や足背を中心に,ときには大腿~上肢~腹部にまで,直径数~10 mm以内の浸潤を触れる(palpable purpura)浸潤を触れる紫斑が播種状に生じる

 

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8. 顕微鏡的多発血管炎などの血管炎

 

 

 

1) 清水宏あたらしい皮膚科学, 2e, 中山書店, 58-59,154-156,169-172,. 2015

 

紫斑だけでここまで出てくるとは。。。

勉強になりました。