紫斑 鑑別 学生的
『紫斑を呈する疾患は何か』
と諮問されたので調べました。
血小板の機能が崩れてるか、そもそも血小板ないかなどなどありますが
調べたらところ1)
まず紫斑とは紫から鮮紅色を呈する斑で皮内出血により生じる。血液は血管外へ漏出しており、硝子圧法により退色せず、これで紅斑と鑑別
- 点状出血( petechia)ー直径2mm以下の小さなもの
- 斑状出血( ecchymosis)ー10~30mm程度の大きなもの
- 血腫( hematoma)ーさらに大きく隆起するもの
紫の色調は出血が起こってすぐは、鮮紅色に近く、時間経過とともに褐色調へ変化
血管炎によるものかそれ以外かは浸潤性かどうかによる
紫斑が生じる原因は
- 血管の異常
- 血流の異常
- 血小板の減少や機能異常
- 凝固因子の異常
- 原因不明
1.血小板減少性紫斑病:
定義は血小板減少( 10万/ mm3以下)に伴う紫斑の総称。
打撲などによる皮下出血をきたしやすなり、3~5万以下になると自覚なく点状出血や斑状出血を生じる。
- 免疫性血小板減少性紫斑病(ITP)
- 臨床経過から急性型(6ヶ月以内に治癒)と慢性型とに分かれる。
- 皮膚症状ー自覚のない点状出血や斑状出血が主体
- 診断ー除外診断による。偽性血小板減少症や続発性血小板減少性紫斑病、IgA血管炎、血友病をruled out する必要がある。IgA血管炎は関節痛や腹痛などの全身症状をきたし、血友病は関節内出血などの深部出血を認める点でruled outされる
- 続発性血小板減少性紫斑病
2. クリオグロブリン血症
本症は種々の原因のよるクリオグロブリンが出現し、血管炎症状を呈する。
クリオグロブリンの構成要素により臨床症状が異なり1型から3型に分類される。
- 症状:中年に好発。寒冷暴露などで下肢などに点状出血や斑状出血、リべドやRaynaud現象などを生じる。
- 合併症:
3.色素性紫斑病
4.老人性紫斑
5.単純性紫斑
6.ステロイド紫斑
7. IgA血管炎ー両側の下腿や足背を中心に,ときには大腿~上肢~腹部にまで,直径数~10 mm以内の浸潤を触れる(palpable purpura)浸潤を触れる紫斑が播種状に生じる
8. 顕微鏡的多発血管炎などの血管炎
1) 清水宏:あたらしい皮膚科学, 2e, 中山書店, 58-59,154-156,169-172,. 2015
紫斑だけでここまで出てくるとは。。。
勉強になりました。