ジフテリア
2類感染症 (日暮里で布陣とり、まだ結果ださずのゴロ)
予防接種でDPT-IPVとして接種する微生物のひとつ
DPT-IPVとは
- ジフテリア、トキソイド、百日咳、ポリオに対するワクチン
- 1期:生後3か月から接種可能、3~8週間隔で3回、3回目の約一年後に四回目の接種をする。
- 2期:11歳から、二種混合ワクチンを一回接種
ニュースでロヒンギャ民族に予防接種していないがために、感染者がきゅうぞうしているそうです。
無学な僕は、ジフテリアって呼吸困難、クループ症候群。。。と気道系の症状しか思いつかなかったのですが、実際は 1)
呼吸器ジフテリア
べっとり付いてますね。。。
- 全身脱力、嚥下困難、頭痛、声の変化、吸気性喘鳴
- 全身症状として、神経毒性に伴う全身の脱力や、心筋炎に伴う不整脈や心不全など
- ジフテリアの偽膜は溶連菌による咽頭菌などの白苔と異なり、下層の組織と密に接着しているため、無理にはがそうとすると、出血する。
皮膚ジフテリア
- 壊死組織の増生や偽膜形成を伴う抜き打ち潰瘍
- 病変部は四肢、頭部、体幹どこにでもみられる
その他
- 感染性心内膜炎
- 化膿性関節炎
合併症
- 急性期の合併症として、気道閉塞。偽膜が脱落して気道を閉塞したり、直接偽膜が気道を閉塞することで生じる。
- 晩期合併症として、多発ニューロパチー、心筋炎がある。多発ニューロパチーは口腔・頸部に症状が出やすく、舌や顔面の感覚喪失、発声困難、嚥下困難、脳神経障害、自律神経障害で血圧低下
診断
臨床徴候と、細菌検査で実施
咽頭痛、咽頭の白苔、発熱がある患者⇒呼吸器ジフテリアと考える
診断を決定したら、2)
- 抗ジフテリア毒素を投与
- 抗毒素は回復を早め、合併症を減らすと考えられている。
- 抗菌薬治療:エリスロマイシン 40mg/kg/dayを3~4分割し、14日間投与
ここで
Tdapなるワクチンが登場
なんだこれ。。。3)
- Tdap:Tetanus, Diphteria, acellular Pertussis。DTaPとも表記
- 予防できる感染症はジフテリア、破傷風、百日咳
- 日本で実施されているDPT-IPVは小児向けのワクチンで、このワクチンの効果は4-12年で低下するそうです。なので日本での百日咳が流行していることが問題になっています。百日咳含有ワクチンを10歳以上で接種することで百日咳抗体が再度上昇し、感染予防につながる。
- このTdapというワクチンは国内では製造していないらしく、輸入物となるそうです。
- Boostrix®(対象年齢:10歳以上),
- Adacel®(対象年齢:11-64歳)
- 米国への留学に必須のワクチンだそうです。
- 米国では、日本のDPT-IPVを4回接種したのち、4-6歳と11-18歳で2回Tdapを追加し、少なくとも4回接種することになっている。さらに妊婦は妊娠ごとに接種することを推奨
無細胞の百日せきワクチン(aP : acellular pertussis)。かつて用いられていた全菌体の百日咳ワクチン(wP : whole-cell pertussis)と区別するため、PではなくaPと表記
なんで日本でもやらないのかなと思う。。。
1)ハリソン内科学
2)感染症プラチナ
3)
https://www.vaccine4all.jp/topics_I-detail.php?tid=12