アセトアミノフェン中毒 学生的まとめ
USMLE step1から
アセトアミノフェン中毒が勉強できたので、
まとめたものをup
サリチル酸 中毒
病態:
PaO2、PaCO2を変化させる呼吸中枢の感受性を上昇させ、呼吸を刺激する。参加的リン酸化の脱共役、クエン酸回路酵素の阻害、糖質と脂質代謝の刺激は、過剰な生体内陰イオンを生じAGMA(アニオンギャップ増加性代謝性アシドーシス)を誘発する。
症状:
初期には悪心、嘔吐、過呼吸、アルカリ血症、アルカリ尿、続いて呼吸性アルカローシスとAGMAを伴うアルカリ血症、逆説的な酸性尿。遅れて中枢神経抑制と呼吸抑制を伴う酸血症、肺水腫。低血糖、低カルシウム血症、低カリウム血症、痙攣を認めることも。
治療:
経静脈輸液とglucose補給。酸血症の是正には、炭酸水素ナトリウム。全身性中毒には尿のアルカリ化。昏睡、脳浮腫、痙攣、肺水腫、腎不全、酸塩基平衡異常や臨床毒性が進行している場合、または急性過剰摂取後の血中サリチル酸類濃度>7mmol/Lの場合、血液透析を実施
AGMAを来す疾患
糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)、乳酸アシドーシス、中毒、腎不全をまず鉄板にしましょうと、血液ガス白熱講義22問で田中竜馬先生がお話してました。
他に、GOLD MARK
G:グリコール酸
O:オキソプロリン
L:L-乳酸
D:D-乳酸
M:メタノール
A:アスピリン
R:腎不全
K:ケトアシドーシス
アセトアミノフェン中毒
疫学:
欧米では、急性肝不全の原因として最多。
症状:
初期投与後4-12時間で、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、ショックが早期症状として発現し、続いて24-48時間後に早期症状が軽減した頃に肝障害が認められてくる。摂取から3-5日で異常所見や肝不全は最大になり、アミノトランスフェラーゼ値が10,000 IU/Lを超えることもある。腎不全や心筋障害を来す場合がある。
病態:
アセトアミノフェンは第Ⅱ相反応で無害な硫酸塩やグルクロニド代謝産物になるが、一部は、第Ⅰ相反応でシトクロムP450CY2E1により肝毒性のある代謝産物になる。この代謝産物はN-アセチル-p-ベンゾキノンイミン(NAPQ1)は、肝庇護作用のあるグルタチオンと結合することで無毒化される。
過剰なNAPQ1産生やグルタチオンの不足により、NAPQ1は肝細胞に毒性を示す。
治療:
残留薬物の吸収を抑制するために胃洗浄、補助療法、活性炭やコレスチラミンの投与がある。
N-acetylcysteinはグルタチオンを補充するために必要であり、投与により肝障害の重症度は低くなる。
ここから薬剤性肝障害について
分類:
発症機序による分類と、障害部位による分類がある。
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発症機序による分類
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障害部位による分類
- 肝細胞障害性は、トランスアミナーゼの上昇を認める。原因薬剤はアセトアミノフェン・イソニアジド・リファンピシン・テトラサイクリン・アザチオプリンなど。症状は軽度。治療はグルタチオン製剤、ウルソデオキシコール酸
- 胆汁うっ滞型は、ALP、γ-GDPの上昇を認める。症状は中程度で原因薬剤はクロルプロマジン・蛋白同化ホルモン(メチルテストステロン)・抗甲状腺薬(プロピルチオウラシル)など。治療はウルソデオキシコール酸やステロイド。
まとめ。感想
中毒についてあまり知らなかったので大変勉強になりました。アセトアミノフェンって薬剤性肝障害の原因薬剤で有名だそうです。へーー
文献
ハリソン内科学、5版、メディカルインターナショナルサイエンス社、2018
USMLE Q and A、3版
帰ってきた、竜馬先生の血液ガス白熱講義22問
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— ヒデオキ (@1958625) 2019年1月3日
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