uta-4city 医大生ブログ

医学生、日々の勉強をまとめてます

心房細動と心房粗動の見分け

両者に共通すること

QRSがnarrow

narrowということは、心房からの刺激が心室に届いている

 

心房細動

RR間隔が不正

p波が見られない、基線から外れる波形(F波)

 

心房粗動

RR間隔は正

鋸歯状が認められる

心房のリズムは180-300回/min

 

といった流れでAF, AFLを見分ければ良いんだなと2週間で学びました。

まあ間隔でRR間隔を見ると区別できるな!と思いました。

 

教科書的には以下のようなフローで区別するそうです。

 

心房頻拍を専門的に言うと上室性頻拍と呼びます。

まず、上室性頻拍を疑ったとき、

RR間隔を調べることがfirst step

となります。

RR間隔が一定ならば以下の疾患を鑑別する

  1. 洞性頻拍
  2. AVNRT、AVRT
  3. 異所性心房頻拍
  4. 心房粗動

洞性頻拍

  • 心房レートが100-180
  • P波は正常
  • 交感神経刺激の増加、迷走神経の影響低下、あるいはその両方
  • 発熱、貧血、甲状腺機能亢進症、例酸素血症などでも発生する

AVNRT、AVRT

  • 逆行性P波

異所性心房頻拍

  • 心房レートは130-250回/min

AFL

  • 心房レートが180-350回/min
  • このような速い心房興奮の多くは房室結節:AVnodeの不応期に届くため、心室レートは心房レートより少ない、
  • 鋸歯状波
  • 治療はまず心室レートを遅くするために房室伝導を抑制するβブロッカやカルシウム拮抗薬、ジゴキシン、が使用される。心室レートを十分に下げたら今度は、抗不整脈薬(IC群、Ⅲ群)を用いて洞調律への復帰を目指す。

 

RR間隔が一定しないならば以下の疾患を鑑別

  1. 心房細動
  2. 多源性心房頻拍

AF

  • 発作性のAFと持続性のAFがある
  • 発作性AFの伝導回路の多くは肺静脈PVに存在していると考えられている。
  • 心不全、高血圧、冠動脈疾患、肺疾患、弁膜症などの心房不可をきたす疾患でも認められる。
  • ばらばらな伝導であるので心臓の収縮能は低下し、心拍出量は減少し、血圧低下と肺うっ血を生じる。
  • 有効な心房の収縮が無くなり、乱流だらけとなるので、心房内血栓の形成が起こりやすくなる。
  • AFの血栓形成に対してCHADS2 scoreが存在する

C うっ血性心不全

H 高血圧

A 年齢 75歳以上 

D 糖尿病

S2 脳卒中  

  • 脳卒中既往以外は1点
  • 1点だと経過観察
  • 2点以上なら抗凝固薬使用
  • ワーファリン、DOAC(抗トロンビン抗体)
  • DOACはINRコントロールを必要としない、納豆を食べていい。出血しやすいことが副作用としてある。

 

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