心房細動と心房粗動の見分け
両者に共通すること
QRSがnarrow
narrowということは、心房からの刺激が心室に届いている
心房細動
RR間隔が不正
p波が見られない、基線から外れる波形(F波)
心房粗動
RR間隔は正
鋸歯状が認められる
心房のリズムは180-300回/min
といった流れでAF, AFLを見分ければ良いんだなと2週間で学びました。
まあ間隔でRR間隔を見ると区別できるな!と思いました。
教科書的には以下のようなフローで区別するそうです。
心房頻拍を専門的に言うと上室性頻拍と呼びます。
まず、上室性頻拍を疑ったとき、
RR間隔を調べることがfirst step
となります。
RR間隔が一定ならば以下の疾患を鑑別する
- 洞性頻拍
- AVNRT、AVRT
- 異所性心房頻拍
- 心房粗動
洞性頻拍
- 心房レートが100-180
- P波は正常
- 交感神経刺激の増加、迷走神経の影響低下、あるいはその両方
- 発熱、貧血、甲状腺機能亢進症、例酸素血症などでも発生する
AVNRT、AVRT
- 逆行性P波
異所性心房頻拍
- 心房レートは130-250回/min
AFL
- 心房レートが180-350回/min
- このような速い心房興奮の多くは房室結節:AVnodeの不応期に届くため、心室レートは心房レートより少ない、
- 鋸歯状波
- 治療はまず心室レートを遅くするために房室伝導を抑制するβブロッカやカルシウム拮抗薬、ジゴキシン、が使用される。心室レートを十分に下げたら今度は、抗不整脈薬(IC群、Ⅲ群)を用いて洞調律への復帰を目指す。
RR間隔が一定しないならば以下の疾患を鑑別
- 心房細動
- 多源性心房頻拍
AF
- 発作性のAFと持続性のAFがある
- 発作性AFの伝導回路の多くは肺静脈PVに存在していると考えられている。
- 心不全、高血圧、冠動脈疾患、肺疾患、弁膜症などの心房不可をきたす疾患でも認められる。
- ばらばらな伝導であるので心臓の収縮能は低下し、心拍出量は減少し、血圧低下と肺うっ血を生じる。
- 有効な心房の収縮が無くなり、乱流だらけとなるので、心房内血栓の形成が起こりやすくなる。
- AFの血栓形成に対してCHADS2 scoreが存在する
C うっ血性心不全
H 高血圧
A 年齢 75歳以上
D 糖尿病
S2 脳卒中
- 脳卒中既往以外は1点
- 1点だと経過観察
- 2点以上なら抗凝固薬使用
- ワーファリン、DOAC(抗トロンビン抗体)
- DOACはINRコントロールを必要としない、納豆を食べていい。出血しやすいことが副作用としてある。